今週もはじまりましたね。
明日は早8(ザオバー)で、しかも教育実習初日のマリアです。
台湾ではあきらめないことが大事
台湾の学校は9月はじまりで、旧正月明けの2月から6月までは後期(2学期)にあたります。
台湾の大学にも日本でいうところの「基礎教養科目」、もしくは「全学共通科目」があります。聞くところによると、今どきは日台問わず、みんなインターネットで授業の登録をするようですね。
この登録、人気の授業だと一回の申し込みではなかなか当たらなくて、私の大学では最高で5回までチャンスがあります。私は前学期、どうしてもゴルフの授業を受けたかったのですが、5回申し込んで見事5回とも抽選から外れてしまいました。
ですがまだチャンスはあります。
開校第一回目の授業の後に先生に追加のお願いをすれば通る場合があるのです。
初回の授業では先生がその学期のルールの説明として教科書は何を使うとか、何回欠席したらアウトとか、採点方法を一通り説明して、生徒からの質問がなければ早めに解散という流れなので、そのタイミングで追加したい人は先生に申し出ます。
この時に生徒は所定の用紙に授業の科目コードなどを書いて先生に「加簽 jiā qiān」して下さいとお願いするのですが、ただ、希望する全員が追加してもらえるかというと、そうでもないのです。
多少人数がオーバーしても許容範囲内で快諾して下さる先生もいれば、空きがなければ絶対にダメという厳しい先生もいらっしゃいます。
私が希望したゴルフの授業は追加したい人が大勢いた大人気の授業でした。
台湾人生徒は先生にかけ合いますが、ことごとく断られている光景を目の前で見ていました。
このゴルフの授業は先生の経歴が素晴らしいので受けてたかったのが理由の一つなのですが、その他にも、日本人の先輩と協力し合って言葉の壁を補い合って授業を受けられればと計画していたのです。ですが、先輩だけが当選してしまいました。
私は、台湾人の生徒が帰ったのを見計らっていちばん最後に、そっと先生に近づいて事情を説明してお願いしました。
先生は「君、日本人?」と聞いてきたので自己紹介の後、事情を説明すると、「君の気持ちはわかるけど、君一人だけえこひいきすると、さっき断った他の生徒に言い訳できないから、諦めてくれ。体育のオフィスに行けば紙があるから、追加するなら聞いてみて」という謎の回答でした。
体育のオフィスに行って聞くと、体育の授業は大学二年生では絶対に受けないといけないので、この先生以外の授業にも参加して、毎回授業の最後に先生のサインをもらってください。今後3週間の間にそのうちの誰かが追加を許可してくれれば、それでOKです。という事を教えてくれました。
風邪を押して授業に出る
それで翌週、早速ゴルフの先生の授業に出ました。ただ、その前の週から風邪が長引いていて、咳が止まらず、頭痛もひどかったので、マスクをし、おでこには冷えピタを貼ったまま行きました。
加簽 jiā qiān してもらうにしても期限が決まっているので、休むわけにいかなかったのです。
日本でもこんな大学生はいないと思いますが、台湾でももちろんこんな人は見たことがありません。異様な光景なのは承知のうえで、ひどい咳をしながらも、なんとかその日の授業を最後まで受けました。
その日は授業が終わった後、点呼がはじまり、名前を呼ばれた人からどんどん帰っていきました。
私は抽選から外れているので一人だけ名前が呼ばれる事なく最後まで残っていたのですが、先生は先週の事もあったので日本人の私を覚えていて下さったようでした。
体育のオフィスの人に言われた通り、まだ正式な追加がされていなくても、3週間授業を受けた事を書類で証明する必要があったので先生にサインをお願いしようと近づくと、風邪を押してでも参加した根性を買ってくださったようで、「負けた。負けた。」と仰って、「いいよ。授業受けなさい。どこの学部?名前と学生番号ここに自分で追加して」と、先生の名簿に記入するよう促して下さり、晴れて授業を受けられる事になりました。
必死にお願いして入れてもらった授業でしたので、その後は風邪をひこうが、熱が出ようが、一生懸命通い、先生のアドバイスを吸収できるよう最後まで頑張りました。
日本にいたら恥ずかしいとか、誰もそんな事してないからとか、簡単にあきらめていたかも知れません。
異国の地ですから言い訳して帰ろうと思えばいつでも日本に帰れますが、そこはぐっと堪えてあきらめないことも大切だと自分に言い聞かせています。
台湾留学中のみなさん、台湾留学を計画中のみなさんも、夢や希望に向かって最後まで頑張ってくださいね。
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