台湾の大学は入るの簡単で卒業は難しいのか?

正規留学

 

こんばんは、マリアです。

私は6月の期末に向けていよいよ忙しくなってきました。

これが終わると台湾の大学は夏休みに入り、9月から新しい学年のスタートです。

期末テストやレポート提出は大学のカレンダーで決まっているのですが、先生のスケジュールによっては期末を前の週に行なって次の週にレポート提出などという事があり、今学期は本当に変則的です。

講義を受ける前にスケジュールを見ることが出来るのでそのつもりでいても、実際授業が始まってから情報が更新されたりするので、情報収集を怠ったり先生の言っていることが聞き取れないと、大変なことになります。

私の学部は今学期は専門用語が多くて覚えるのが大変な社会学の小テストを来週に、期末テストを再来週に控えています。

 

もう今から気が気じゃありません。

 

第二学期のスケジュール

 

私の学部は西側諸国はもちろん、それにならっている台湾ではサイエンス(理系)に分類されます。

 

ざっと今学期5月20日~6月21日までのスケジュールをお見せします。

 

空欄になっている所は何をしているのでしょうか?

毎回授業前、もしくは後に、グループでディスカッションし意見や自分たちで作成した企画を発表する科目が大半を占めています。

 

台湾ではLINEが主流なコミュニケーションツール

 

台湾ではLINEが主流なコミュニケーションツールです。

LINEがなければ生活に支障が出るのではというぐらい、LINEを使います。

 

大学でも、LINEを通してみんなの都合の良い時間に集まったり、ミーティング出来ない時はLINE越しにディスカッションしたり、書類のやり取りをしています。

 

必須科目以外はみんな取っている授業も違うし、学年やメジャーも違うので、LINEを駆使していかに上手くひとつの成果物を仕上げるかにかかっているのです。

 

学年が上がるにつれてこの辺りのスキルは上がっていきます。

 

グループワークが多い

 

私の学部ではグループワークがとにかく多く、また学部では私ひとりだけが、母語が中国語ではない外国人で、完全なマイノリティーです。

 

同級生と組んでやるのもいいのですが、上級生や違うメジャーの人と組むのも割と好きです。

 

違うメジャーから来ている人たちは、自分の学部での平均成績が85点以上で他の学部でダブルメジャーを取る事を許可されてきている人たちなので、グループワークの時も段取りがよく、引率力があって、私の不足している語彙力も理解し、助けてくれる人が多いです。

 

(2019年5月現在)私はいま大学二年生なのですが、今回の期末テストでは一年生の時ほど筆記テストが多くないので、少しだけ助かっています。

 

筆記テストだとどんな問題があるかというと、たいてい選択問題60%と残りは記述式問題40%です。

 

用語だけ書かれていて、これを説明しなさいとかそういう類のもので、内容を理解していないとアウトプット出来ません。まして語彙力が足りないと先生は意味が分からないので、そういった回答は容赦なく減点になります。

 

理論を説明させる先生が多く、中国語で書くときに使う動詞や形容詞を間違うと、意味が変わってくるので、それも減点になります。

 

理論について、必ず、先生がはっきりと理解できるように説明する必要があるので、外国人の私には特に難しく感じます。

 

成績はどう決まるのか?

 

台湾の大学は出席率、授業態度、提出物、テストですべての成績が決まります。

 

ただし交換留学生の場合、台湾教育部の管轄ではなく台湾の卒業要件も何も関係ないため、扱いが少し違うようです。

 

一年生のとき、選択科目だったからというのもあるのでしょうが、宿題の提出が遅れていたので一度先生に「〇〇の提出物をまだ出していないのですが、先生のおっしゃる意味がよく理解できないので、どう作ったらいいか教えていただけませんか?」と聞きに行ったら、『きみ交換留学生でしょ?気にしなくていいよ。出さなくていいから』と満面の笑みで言われた事がありました。

 

これはまずいと思い咄嗟に「先生、私は学部生です。他のみんなと同じ様に成績をとって卒業しないと困るんです!!」と念を押しました。

 

正規留学生の場合はぜったいに先生にそう主張しましょう。後からあのレポート出してと言われても時間的に間に合いません。

  

台湾の大学は入るの簡単で卒業が難しいのか?

 

さて、本題です。

台湾の大学は入るの簡単で卒業が難しいのか?についてですが、台湾の大学も台湾人の場合は試験を受けて入ります。

 

無試験で入っているのは留学生と交換留学生だけです。

 

交換留学生がどのような手続きで入校しているのかわかりませんが、正規留学生は、最終学歴の証明書や成績表をはじめとした多くの書類を提出する必要があり、そこでふるいにかけられます。

 

また入学が許可される枠は、複数校を受験したりで、合格はしたものの入学はしない台湾人生徒が出た場合の補欠扱いな為、毎年変動しますし、学部によっては募集がない年もあります。

 

日本でいうところのAO入試に似た制度だと思います。

 

ただし、西洋にならっている台湾ですから、AO入試というよりは、アメリカなどにならい、書類審査で人物を評価し合否を出しているといっても過言ではないでしょう。

 

また、台湾人の学力ですが、各校のレベルにも、もちろんよるのでしょうが、高校で既に心理学を学んでいたり、授業の一環で簡単な小論文を書いたりしているそうです。

 

日本人にもお馴染みの漢文ですが、台湾人は高校では易しいものを、大学ではより深い内容の物を国語の授業として習います。

 

ただし日本でお馴染みの論文を書かせるという話はなく、日本のようにゼミがどうという話をほとんど聞きません。

 

ゼミがあるのは日本だけみたい

 

日本で大学を出た友人に台湾にはゼミがないから、みんなが良くいう「ゼミの先生が~」とかいう会話が全くわからないんだよね。と話したら、ゼミがないなんて高校と同じじゃない!と言われたのもあり、ネットでゼミについて調べたのですが、ゼミというシステムは良く比較対象に上がるアメリカにも、もともとないようで、これも日本独特のもののようでした。

 

気になる方はGoogleなどで、アメリカ ゼミと検索してみて下さい。

今年に入って、また多くの台湾の人たちに聞いてみました。 私の学部では論文を書かせず、卒業制作が義務付けられていましたが、台湾人の方たちに聞くと、論文を書かせるか、卒業制作をやらせるかは、学部によって違うというお話でした。(2021/09/12追記)

 

ちなみに台湾の大学院の修士課程では論文を書くのが一般的です。

また、当然ですが彼らはそれが完成するまで卒業できません。

 

 

台湾には3年生で就活という発想はない

 

台湾では、学生のうちにリクルートスーツを着て就活に回るという風習がありません。

 

卒業できるかどうかは成績がすべてで、出席率、テストなど成果物の点数ですべて決まるので、院生は半年ほど留年する人も多い印象です。

 

学部生でも4年で絶対卒業しなきゃという焦りはあまりなく、同じ学費を払っているのなら、そこからより多く学ぼうという発想がある人も少なからずいるようでした。

 

ですから、自分の学部の他に教員免許が取れる課程や、資格が取れる課程を多く取ったり、途中で外国へ留学に行ったりして、計画的に留年する人たちが一定数います。

 

私の学部は理系なため、パソコンを使った統計の授業があったのですが、中には筆記で答えなければならない問題もあり、かなりの生徒が数式を使ってすらすらと問題を解いていました。

 

英語は、発音のリダクションが独特で、私には聞き慣れない発音の子も多かったのですが、読み書きも苦手という子は少ない方で、実際に私の学部では英語の原語のテキストを使う授業がいくつかありました。

 

台湾で定職に就いている外国人でもない限り、台湾の夜間部に外国人は入学できないので、昼間のクラスで且つ成績優秀な学生が多い大学には、それなりに優秀な学生が集まってくると思って良いでしょう。

 

我が校に限っていえば、台湾人が憧れる有名国立大学には及ばないものの、世界的大企業の創業者や、国家公務員、政治家、芸能人などを輩出しています。

 

そこに外国人は書類審査と、学部によっては面接もありますが、とにかく無試験で入れることは間違いありません。

 

ですがどういった基準で合否がわかれるのかは各学部によると思いますので、一概にこれということは言えません。

 

また、台湾の人たちは必死に勉強してきた結果があって入学して来ているのですから、台湾の大学が入るのか簡単で出るのが大変かというと、ひとことで表すのは、少し難しいでしょう。

 

台湾の大学事情

 

台湾の大学も日本同様に専門学校から昇格した大学があります。そして日本同様に少子高齢化社会で、日本を追い越す勢いで進んでいます。

 

そんな状況なので、あまり知名度のない大学は次の年にいきなり閉校になったりします。

 

そう考えると、大学のレベルも様々ですが、一概に入るのが簡単とは言い切れないと思います。そして卒業は、本当にスケジュール管理をしてやるべきことをやらないと中国語話者でも大変です。

 

それでも台湾人のみんなはサークルに入ったり、バイトをしたり、寝ずに宿題に取り組んだりしています。

 

日本人でもサークルに入ったり、友達を作ったり、バイトに励んだりと台湾人大学生のような生活を送る事ももちろん出来ますが、中国語を母語としない人が中国語や、台湾語(閩南語:みんなんご)を混ぜて台湾や中国文化までも研究する学部に入った場合、相当努力しないと卒業まで辿り着くのは長い道のりになると思います。

 

それでは、提出物が沢山たまってきたので、今日はこの辺で。

 

 

 

 

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