台北に住むことを考えたとき、あなたは月いくらで生活する予定ですか?
- 台北・新北で毎月家賃に14000元(6万円)以上出せる人。
- どんな場所でも住める絶対の自信がある人。
そういう人には、今回の記事はあまり役に立たないかも知れません。
ここ台湾で部屋を借りる場合、大家さんと直接契約するのが一般的です。
台湾にも言葉が通じない日本人に代わり、物件を紹介してくれる不動産仲介業者があります。
私が知る限り、そういった業者さんが取り扱っている物件は賃料が良いので、駐在員やお金に余裕のある方向けのサービスといった印象です。ですので私は利用した事がありません。
台湾では多くの大家さんが直接契約を好むため、現地の物件を日本からいくら探しても、そう簡単には見つからないのです。
物件を見つけたとしても、たいていの人が直接大家さんと会って、部屋の中はどんな状態か見てから決めたいと思うものでしょう。
そのためにも、最初の滞在先としてまずは台北國際學舎に泊まることをおすすめします。
台北国際学舎(以下、国際学舎)は、ホテルと学生寮の中間のタイプの宿泊施設です。
新北市新店(しんぺいし しんでん)という地域にあって、最寄駅は台北MRTの七張(ちーじゃん)駅ですが、そこからさらに大南の緑9という小型バスに乗って10分くらい山を上がった所にあります。
七張駅自体はとても開けていて、日系の100円ショップ、ケンタッキーフライドチキン、マクドナルド、コンビニなどいろいろ揃っていますので、あまり不便を感じないでしょう。
さらに、国際学舎へ行く緑9のバス乗り場から道路を渡って向かいには大型スーパー、カルフールがあるので、そこでは食料品から洋服まで何でも揃います。
ただ、バスに乗って国際学舎に着いてしまうと、その坂の上に別荘が何棟か建っているだけです。国際学舎から5分ぐらい坂を上がった所に一軒だけWellCome(頂好)というスーパーがあるのが、せめてもの救いです。
WellComeでは日用品から食料品、アルコールまでだいたい揃うので、シャンプーの銘柄に拘るなどでない限り、あまり不便は感じないでしょう。
どうしても欲しいものは山を下りて、カルフールまで行ってください。
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館内設備
館内にはロビーに中国語と英字新聞が置いてある他、ジュースとカップ麺の自動販売機、国際電話が掛けられる電話ボックス、メールボックスがあります。
ホテルタイプの部屋をのぞき、すべて部屋には冷蔵庫とテレビはありません。
※ただし、在庫があれば有料で借りられます。
- 地下一階の設備
キッチンの他に食事できるスペースと、学習室がありますので、自炊したい人はキッチンを使って自炊できます。
食事を部屋で食べる人はあまりいなくて、みんなそこで食べていました。
食事スペースには大型テレビがあるので、みんなで一緒に見るか、誰もいなければもちろん自分の好きな番組にチャンネルを合わせて見る事が出来ます。(まあ、台湾に着いたばかりでは見たい番組がどれかも良くわかりませんが)
それから古いですがエクササイズマシンが数台あります。あまり使っている人がいませんでしたが、もちろん無料で使えます。
- 食事
- お水とお湯
台湾の水道水はみんな飲みません。各階に飲水機が設置されていますので、そこから調達してきて飲みます。
- Wifi
館内で無料で使えます。
- お洗濯
洗い場かお風呂場で手洗い出来ますし、屋上にコイン式洗濯機と乾燥機も数台あります。干す場所は部屋のバルコニーか屋上のどちらも利用できます。
- 送りのサービス
バスに乗らなければいけないので、一見大変そうに思えますが、実は平日の月曜~金曜の朝限定で車で送ってくれるサービスがあります。料金が変わっていなけければ一回たったの20元です。台北MRTの初乗り料金を考えると、とても安いです。
送り先は政治大学、台湾大学、師範大学、淡江大学地区、文化大学区(MLC)および国語日報です。
※当時は20元でした。詳しくはお問い合わせください。
※寝坊などでバスに乗り遅れても返金はされません。私は一度寝過ごしました。
私が通っていたのは中国文化大学の大安分校で、大学部自体は山の上にあるのですが、そちらへは行きません。このバスは文化大学の語学学校(MLC)に通っている人の為のサービスです。
たとえばレポート提出のため夜寝るのが遅くなってしまったとしても、朝だけ頑張って起きて車に乗りさえすれば、後は転寝していても運転手さんが近くまで連れて行ってくれます。
こんなに素晴らしいサービスを私は他に知りません。
- 帰り
帰りは学校で出来た友達と遊んでから帰ってくるなどして、頑張って国際学舎まで自力で辿り着きましょう。大丈夫です、みんな毎日ちゃんと帰って来ていましたから。
まとめ
デメリット
- あくまでも私の主観ですが、デメリットは、七張駅からさらにバスで山を登らなければいけないので、少し不便。これぐらいしか思いつきません。
メリット
- フロントに人がいるし、キッチンなどで人と会うことになるので友達が出来る可能性があって、孤独になりにくいです。
- 自販機やお弁当サービスもあるので、いざ買い忘れても食事で困ることは少なかったです。
- 平日の朝、車で送ってくれるのは最高でした。
- そして部屋のお掃除とベッドメイキングが入るので、勉強だけに専念する事が出来ました。(自分で部屋を借りるとこうは行きません!!)
最後に
私が住んでいたのは初夏の2か月弱だけです。
居心地が良いので部屋を延長したかったのですが、その前に中国からの大学生の団体予約が入っていると聞かされチェックアウトするしかありませんでした。
なかには最から一年間の予約で来ているお友達もいたので、外で部屋を借りるつもりがなければ、最初に予約した方が良いかもしれません。
国際学舎はいろいろな国の人が泊まりに来る、けっこう人気のある宿泊施設ですから。
私が借りていた部屋
私が当時住んでいた部屋は一晩500元、一か月9100元、シャワーとトイレは共用のタイプです。
台北にはYMCAなどもありますが、アメニティありの完全なホテルタイプのため、この料金では泊まれません。
部屋にはベッド、寝具一式、カーテン、机、洋服ダンスがあって、とてもシンプルですが、それなりに広くて、清潔に保たれています。
この料金にはWi-Fi、電気・水道、週一回の部屋のお掃除とベッドメイキングまで含まれています。
床は台湾特有のタイル張りで、靴を履いたまま過ごします。
お手洗いとシャワールームは共同ですが、廊下を挟んで左右にわかれているので良かったです。
(台湾ではおトイレとシャワールームを同じ空間内に作る事があるようで、個室の隣のトイレに人がいて、その隣の個室でシャワーを浴びるという事にもなりかねません。これには私はかなり抵抗があります。)
お手洗いの紙は流せませんでした。国際学舎自体が歴史ある建物なので恐らく今も流せないと思いますが、部屋にお手洗いがなかったのと、個室がいくつもあったので、さほど気になりませんでした。
ただ、自分の部屋から毎回ティッシュを持って行くのが面倒でした。
シャワーの時も同様に、それなりの準備をして部屋を出るのが少し面倒でした。
慣れればそれ程面倒でもないのかもしれませんが。
最後に
この景色を見てください。
これは私が泊まっていた部屋から撮った一枚です。これは私の今でも忘れられない思い出となっています。
後からお友達に教えてもらってわかったのですが、新店には台北の水源地があるので水を汚してはいけない事になっているそうです。それもあって環境が保たれていて、他の地域より空気が綺麗なんだそうです。
山側の部屋に住んでいるお友達は景色なんて何もないと言っていたので、私は本当にラッキーだったのです。
早朝には日本よりも大きな赤い太陽が山の向こうから上がって来るのが見えます。これぞ夢にまで見た台湾といえる景色です。
お部屋の場所にもよりますが、あなたも運が良ければ、この景色を見る事が出来るかもしれません。
もし仮に、お部屋からこの景色が見えなかったとしても、国際学舎の外に出れば、その向こう側にこの写真とほぼ同じ風景が広がっています。
私は機会があれば、いつかまた国際学舎に住みたいと思っています。
国際学舎の部屋タイプと料金
私が日本にいたとき、以下のサイトを見て部屋タイプと料金を確認しました。
連絡はメールでしたかったので、このサイトを見て簡単な英語のメールで問い合わをせしました。
Y・Wさん、そしてみなさん、どうぞ参考になさってください。
次回は自分で部屋を探す方法と体験談を書きます。
2021年追記
ここ数年、長年お勤めされていた良識ある職員さんが次々と定年を迎えられ、退職されています。
退職されたスタッフの方々のご両親は日本統治時代を過ごされた方々で、その御子女であるベテランスタッフさんも日本文化や日本人をよく理解し、日本語が話せる方が多かったのですが、その方たちが抜けてしまったので、最近は雰囲気もクオリティもだいぶ変わってしまいました。
まだ日本語が話せる日本通の方や、清掃の方まで含めて考えても、ホテル並みのホスピタリティを持った優秀なスタッフの方が在籍していらっしゃいますが、それでもやはり少しタイワン的なやり方をされる方もいるので、これから宿泊を希望される方は、自分に合うかどうか、まずは短期で試してみる事をおすすめします。