みなさん、こんばんはマリアです。
先週だったでしょうか、ツイッターで騒がれていたのが、台湾人はタピオカドリンクを毎日平均3杯飲むという某番組で紹介された内容でした。
私はその番組を見ていないのですが、この根拠のない話がなぜ公共の電波に乗ってしまったのかと不思議に思っています。
私のブログをご覧になっている方はまたか、と思うかもしれませんが、はじめましての方もいると思うので書きます。私は台湾に来て今年で5年目に入りますが、1日3杯もタピオカ入り飲料を飲んでいる人にはまだ会った事がないです。
彼女たち、いったい何語をつかってこの台湾の人たちと会話してたんでしょうかね?
なかには日本語を高校時代ちょっと授業でとったことあって少し話せるからと日本語で話しかけてくる人たちも台湾には大勢いるんですが、日本語を喋れるのと日本語を理解して話しているのでは会話の中身がぜんぜん違ってきますから注意が必要です。
喋れるけど、単語や言葉の使い方を間違えていたら、意味がまったく変わってきますからね。
もしかしたらこの人は3日に1回と言いたかったのかもしれない。
彼女たちが現役慶應生なので、プレゼン力があるなど擁護してる人も多いようなのですが、いわゆるFランと呼ばれる所の大学生だったら結果はどうだったのでしょうか?
たった一人の台湾人が発した言葉をその後なにも調べもせず信じ込んで発してしまうのは誤解を生む原因になるので注意が必要だと思います。
なぜここまでいうかと言うと、現に私が台湾で生活していて、台湾人から勝手なイメージや思い込みでいろいろ聞かれるんですね。それで聞かれる方の立場から発言してみました。
さて、それでは本題に入りましょう。
台湾人がタピオカドリンクを1日何杯も飲めない物理的理由
まず大学生の立場から言います。
昼間の大学であれば、最低でも週に2日はザオバーと言って、朝8時からの授業をとらないといけません。これは必須科目なので、これに出ないで単位を落とすなどあり得ません。
小学校から高校までは朝の8時台に授業があります。
会社員は、その職業や職位にもよるでしょうが、事務職であれば遅くとも9時までには出社している人がほとんどでしょう。
私は以前は朝の7時にはバイクの後ろに乗せてもらって朝の通勤ラッシュを体験していますので、10時過ぎに事務所に入る事務職というのは少ないと思います。
ですがタピオカドリンクを売っているようなお店は、朝10時頃からオープンするんです。
朝8時に授業がある学生はまず朝からは買いません。
幼稚園から高校生も買いません。
社会人も事務職の場合、朝から買っている時間などないでしょう。
台湾の大学生は朝食になにを食べているのでしょうか?の記事でも書きましたが、台湾の人たちは朝食は外で食べるのが一般的です。
おばあちゃんや、お母さんがご飯を作ってくれるお家もあるでしょうが、それでも朝早く家を出なければならない忙しい人たちは、外で朝ごはんを食べた方が安いし早いと思っている人が多いようです。
台湾人は朝は何を飲むのか
朝ごはん屋さんでは簡単な食事とドリンクがだいたいセットになっていて、定番は豆乳です。もしくは紅茶、つづいてミルクティーです。
医食同源が生活の中に浸透している台湾では、身体に気を使っている人が多く、健康に気を使っている人ほど豆乳を選ぶ人が多いと思います。
冷たい水を出されるのが嫌いな台湾人
会う人に毎回言われる、台湾人の悲痛な叫びをお聞きください。
「日本に行ってご飯屋さんに入ると冷たい水しかないよねー?
冷たい水は身体に悪いのに、なんで冷たい水しか出さないの?
よくあなた達日本人はあんな冷たいのばっかり飲むよねー?
しかも冬に行った時も、外が寒いからお店に入って、ご飯食べてあったまろうと思ってたのに、どこ行っても氷が入ったお水しか出してくれないのよー!!!
あんなに冷たい物ばっかりで身体に悪いよ!!」
こんなこと言う人たちが、毎日タピオカドリンクばかり飲むと思えますか?
タピオカドリンクをホットにして飲むことも出来ますけど、毎日、しかも一日3杯飲む理由がありませんよね。
依存するのが悪いとは言いません。オフィスに無料で飲めるコーヒーサーバーがあれば私も胃が痛くなるまで毎日何杯でもコーヒーを飲む方ですから。
だからと言って、台湾の人たちがタピオカドリンクだけに依存しているわけではありません。
台湾人はタピオカドリンクをいつ飲むのか?
台湾のセブンイレブンでは一昨年ぐらいに期間限定でタピオカドリンクを販売していました。それが去年から通年販売するようになったようです。
セブンのタピオカミルクティーは黒糖を使っていて美味しいので、どの町のどの店舗へ行っても私はよくこれを頼むのですが、他の人が頼んでいる所をまだ見た事がありません。
まったく売れていなければ通年売りにするはずもないのですが、見ていると、他の人たちはコーヒーやお茶をよく頼んでいるようなので、そちらの方がより売れ行きが良いのかなと思っています。
ですからセブンで朝からタピオカドリンクを頼むのでなければ、朝は飲む機会は少ないですから、昼に外に出た時に1杯飲むか飲まないかといった所でしょう。
人によっては夜も飲むかもしれません。
でも、これでもせいぜい2杯までですよね。
毎日平均3杯というのは物理的に無理があります。
台湾では自販機の数ほどコンビニがある
夏に台湾の町を歩いていると溶けてしまいそうなほど、ほんとうに暑いんです。
そこで日本にいた時のような感覚で自販機を探して飲み物を買おうとしても、自販機がほとんどないんです。
その代わり、日本でいう自販機の数と同じぐらいコンビニがあちこちにあります。
なかでは座ってひと休み出来る事が多いので、暑さもしのげて本当に助かります。
台湾人も好みはいろいろ
台湾の町を歩いていると、タピオカドリンクなどを売っているドリンクスタンドが隣り合っている事も珍しくないのですが、どのお店にもお客さんがいてどこも商売が成り立っているのですごいと思います。
ですが見ているとタピオカミルクティー以外のものを頼んでいる人の方が結構多いような気がします。
ドリンクスタンドは路面店だと休むところがないので、そうなるとコンビニやカフェに行く事になるでしょう。
台湾には地元の人が開業し、全国展開している美味しい飲み物を入れてくれるカフェがたくさんあるんですよ。
スタバもあって、スターバックスリワードは日本よりもかなり早くから導入されていたので、ゴールドスターランクのヘビーユーザーも沢山いるんです。
それで、どこのお店の何を飲むかといっても、職場や学校の近くのお店を利用する他ないので、スタバが近くにあってスタバ好きならそればかり飲むだろうし、台湾で生活している人達は、観光客のようにわざわざその目的のお店目指して出かけて行って、おめあての飲み物を買うというような生活は休日ぐらいしか出来ません。
このように、ふつうに考えればよくわかることなのですが、テレビ番組の制作側では出演者の話す内容を事前に確認したり、話の信ぴょう性を調べたりはしないのでしょうか?
今回はただの飲み物の話でしたので良かったのですが、内容によっては倫理的にもいろいろと問題が出てくる気がします。
ここ台湾では抹茶がもう何年も不動の人気を得ています。ですので食べ物の話などしていると、ときどき「あ、そういえばさ、日本人て毎日抹茶飲んでるんでしょ?」と聞かれたりします。
私、東京人なんで抹茶なんて朝から飲みません。
あなたは、朝から晩まで抹茶飲みます?1日平均3杯も抹茶飲みます?人の話を安易に信じる前に、いま一度自問自答してみてください。
とはいう私もブログを書いている身です。しかもその内容は自分の体験談と、周りの台湾人を観察するというごく限られた状況での話しか出来ていませんので、ミスリードしないよう今後も気を付けて記事を書いて行きたいと思います。
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