8月1日、旧暦の7月。それは鬼の門が開くとき

台湾の年間行事

 

こんばんは、マリアです。

猛暑日が続いてますが、みなさんお元気でお過ごしでしょうか。

日本では、暑いと怖さで涼しくなろうと怪談話をしたりしますよね。あれって一体なんなんでしょうね。

 

でもね、そういう発想って、どうも日本だけのものではないようなんです。

 

この時期は台湾のテレビでもよくホラー映画やドラマを放映するようになるんですよ。

 

台湾の行事は旧暦で行われる

台湾の一年のはじまりは、チャイニーズニューイヤー(春節:しゅんせつ)からはじまります。

 

1月1日は国の休日なので、毎年お休みにはなりますが、お正月という認識ではありません。

 

というのも、国の祝祭日のほとんどが旧暦を元に定められているので、私たちも台湾で生活するには旧暦のカレンダーで行動するようになります。

 

台湾の民間信仰と日本の易

台湾に住んでいると、台湾の人々は信仰深い人が多い印象を受けます。

 

若い人の中には無宗教の人もいますが、その親世代は信仰を持っているケースが殆どなので、新年や先祖供養の際には両親や祖父母と一緒に行事に参加する人が多いようです。

 

日本にはいろいろな宗教があり、観光地へ行けば宗教関係なく有名な神社仏閣を参拝する人が多いと思います。

そのような感覚で、お正月の三が日にはたくさんの人が神社へ参拝に行くのではないでしょうか。

 

みなさんあまり深く考えたことがないかもしれませんが、あの神社をお祭りしているのは神道(しんとう)であり、神道は日本の民間信仰なのです。

 

一方、台湾での民間信仰といえば、道教(どうきょう)と言われており、台湾では信仰する人がいちばん多いのも道教と言われています。

 

霊幻道士と幽幻道士

 

道教と聞いても、ぴんとこない人がいるかも知れませんね。

ブログ読者で、キョンシーが出てくる香港映画の霊幻道士(れいげんどうし)シリーズや台湾映画の幽幻道士(ゆうげんどうし)シリーズを見たことがある人はどれ位いるのでしょうか。

 

あのシリーズで題材となっているのが、まさに道教なのです。

 

※余談ですが、キョンシーは広東語を日本語表記したものなので、台湾で言っても通じません。しかも台湾の漢民族の大半は福建省にルーツを持つのでキョンシーと言っても不思議な顔をされて終わります。キョンシーを実演して、ようやくわかってもらえます。(笑)

 

台湾の暦と日本の易

 

日本では高島易断という易があり、その中には九星(きゅうせい)というものが出てきて、その一年で注意すべきことや方角、結婚式など吉事を行うのはいつが良いかなどが書かれています。

 

この高島易断はマリアが考えるに、どうも漢民族が考え出した中国哲学の中の道教や陰陽道を参考に研究し考えられたもののようで、台湾では廟(びょう)やお寺に行くと本場の物を無料で入手する事が出来ます。

 

その冊子はすべて旧暦で書かれていて、日常生活における古代からの知恵が書かれているようです。

 

年配の人の中にはそれを手元に一冊保管しておき「ああ、大根の種を植えるなら何月何日だな」と確認し家庭菜園をするのに役立てたり、「この冊子によると梅雨が明けるのは▲日だよ。だから梅雨が明けたら一緒にハイキングに行こう」と友達を誘ったりします。

 

実際に私はいま台湾で借りているマンションの管理人さんにそう言ってハイキングに誘っていただきました。

 

7月は鬼の門が開く

 

このように旧暦のカレンダーを使って道教の伝統に則って生活している人が多い台湾では、旧暦の7月には鬼の門が開くと考えられています。

 

日本でも旧暦(東京など場所によっては新暦)の7月はお盆ですが、家に帰って来るのはご先祖様だけですよね?

 

台湾では旧暦の7月に帰って来るのはご先祖様ではありません。その頃になると霊界の門が開き、あまりよろしくない霊が帰って来ると考えられているのです。

 

この期間は毎年旧暦の七月十五日(場所によっては七月十四)にはじまり、鬼月と呼ばれていて、正式名称は中元節 zhōng yuán qiūjié です。

 

字面だけ見ると中元節なので、夏のお中元でも贈る日なのかしら?と思いますが、台湾では、どうもそんな楽しい日ではないようです。

 

旧暦7月に言ってはいけない言葉

 

この時期はという言葉を発するのは良くないと考えられています。

 

もし彼らが自分の事をそう呼んでいると知って怒りだしたら大変なので、台湾人は「好兄弟(ハオ ション ディ)」と呼び方を変えます。

 

また、この門が開いている間、やってはいけない事がとってもたくさんあります。

 

鬼月:17の禁忌事項

禁忌事項1:夜中に写真を撮らない。

禁忌事項2:なるべく病院に行かない、手術しない。

禁忌事項3:最終バス・電車に乗らない。

禁忌事項4:内見しない、家を買わない、車も買わない。

禁忌事項5:夜中にドアをノックしない、口笛を吹かない。

禁忌事項6:肩を叩かれても、間違っても振り返らない。

禁忌事項7:海辺・湖・谷川など水辺に行かない、遊ばない、または山の上や墓地に遊びに行かない。

禁忌事項8:壁側を歩かない。

禁忌事項9:夜中に外に洋服を干さない。

禁忌事項10:夜中に誕生日を祝わない。

禁忌事項11:適当に屋外で用を足さない。

禁忌事項12:枕元、窓の辺りに風鈴を掛けない。

禁忌事項13:お供え物を盗み食いしたり、それで遊んではならない。

禁忌事項14:金桶、冥紙を蹴ったり、踏んだりしてはならない。

※冥紙とは、お金に見立てた紙で道教ではそれを燃やします。また金桶は冥紙を入れて燃やす缶の事です。

禁忌事項15:挿し箸をしてはいけない。

禁忌事項16:夜遊びしない。

禁忌事項17:適当に紅包を拾ってはならない。

※紅包とは日本でいうならお年玉袋やご祝儀袋の事です。

 

この他にも求婚や結婚などをはじめとしたすべてのお祝い事を行わない方が良いとされています。

中元節はいつからいつまで?

 

2019年の場合、旧暦の七月一日(新暦の8月1日)に鬼の世界の門が開きました。
そして同じく旧暦の七月三十日(新暦の8月29日)にようやく鬼の世界の門が閉じます。

 

この約一か月間、17の禁止事項を守って生活していれば平和に過ごすことが出来ると言われています。

 

それにしても昔ならともかく、仕事も娯楽も遅くまである現代の生活で、上に挙げたすべてを守るのは至難の業でしょうね。

 

マリアは毎年禁止事項を確認する度に、「夏は暑くて疲れがたまりやすいから夜遊びしないで早く寝なさいよ」とか、「いつスコールが来るかわからないから、夜中に洗濯物を干しっぱなしで寝るんじゃありませんよ」と先人達が教えてくれているような気がします。

 

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