こんばんは。新型コロナウイルスの連日の報道を帰省中の日本からウォッチしているマリアです。
台湾は中国と同じように旧暦で動いているため、どこの大学も旧正月の数週間前にようやく冬休みに入りました。
台北へ戻る航空券は去年のうちに買ってしまっているので、今後の動向が気になって仕方ありません。
単純に台湾の事が気になる方も、これから台湾へ行く予定の方も一緒に、台湾政府の対策と国内の状況を見て行きましょう。
新型コロナウイルスの別名
前回の記事で、台湾での新型コロナウイルスの病名は嚴重特殊傳染性肺炎とご紹介しましたが、最近では武漢肺炎 wǔ hàn fèi yánと表記されるようになりました。
発生当初はまだ情報が錯綜していましたが、武漢で広まった病気のため、そのように変更されたものだと思われます。
日本語読みだとウー ハン フェイ イエンとなるでしょう。
中国広東省人の入国禁止を決定
2月2日、中央流行疫情指揮中心は、広東省での中国の新型コロナウイルスの状況を鑑み、中国広東省の新型コロナウイルス危険度をレベル2(最高はレベル1)とし、 広東省在住の中国人の入国を禁止しました。
さらに台湾の3つの離島経由で台湾に入国する台湾人、もしくは広東省の歴史家は入国からの14日間、自宅で検査結果を待つこと、さらに無症状で入国した香港・マカオ居住者であっても健康の自己管理をするよう公布しました。詳しくは以下の通りです。
1-1.広東省在住中国人の入国禁止
1-2.台湾の3つの離島・金門・馬祖・澎湖地域と台湾を直接行き来する交通手段を経て入国する台湾人、および広東省の歴史家は、一律自宅で隔離された状態で14日間の検査結果待ち(待機期間)とする。(その間、外出禁止です。)
1-3.香港・マカオからの無症状で入国した旅行者は、健康管理を行い、該当期間はなるべく外出を控える。もし外出する際は外科用マスクをして外出する。
1-4.上気道に症状のある旅行者は、たとえ検査結果が陰性であっても14日間、自己健康管理をすべきである。
台湾の参加を拒否し続ける世界保健機関(WHO)
以前、私のブログでご紹介しました台北市長の柯文哲氏の事をみなさんご存じでしょうか。
惜しくも今年の台湾総裁選では当選しませんでしたが、氏は台北市長として、また元医師として台北市民、そして台湾を訪れる人々へ素晴らしい貢献をしている事は事実です。
1月21日、台湾では新型コロナウイルスの最初の症例が確認されました。
ですが台湾はWHOに加入していないため、WHOからの視察団も来ていません。
日本では「桜を見る会 」 について国会で長らく取沙汰されるなか、台湾ではWHOに加入する方法に争点があてられています。
悲しい現状ですが、中華人民共和国の掲げる「ひとつの中国」というプロパガンダから、台湾のWHO加入は実現していません。
その件に関し、元医師であり、現台北市長である柯文哲市長へ報道陣から質問が出たようで、氏は「台湾にはWHOから排除される理由はなく、やはり参加する必要がある。WHOに参加させないのは間違っている。」と発言しました。
人の命を救うのが医師の務めであり、氏が台北市長を志したのもひとつの命をめぐってのある事件がキッカケとなっています。(この件については、必ず後日記事にします。)
この現実について、ブログ読者のあなたはどう思いますか?
マスクの輸出禁止以外にも購入枚数制限をかける台湾
台湾政府は600万枚のマスクを備蓄し、1月28日から30日までの3日間の一人当たりのマスク購入枚数を3枚までとする応急措置を発表しました。
そのためスーパーには早朝からマスクを買うための行列ができました。
マスクは1枚台湾ドル8元(約30円)です。
50枚入りの箱を開封し、ビニール袋を手にはめた状態でマスク3枚を取り出します。
そのビニール袋を裏返すと、清潔な状態で消費者に手渡せるという方式です。
またこのマスクの購入制限は1月30日に、2月15日まで延長すると発表されました。
ですが、2月からはマスクの価格が1枚当たり台湾ドル6元に値下がりするそうです。
ありがたいですね。
外国人はマスク持参で台湾に入国してください
それでも台湾では既にマスクとアルコール消毒液が店頭にない状況が続いていると友人たちから連絡が入っています。
購入枚数に規制がかかっていますが、台湾国内のニュースによればすべてのお店で購入できるわけではなく、さらに一人3枚も在庫がないのが現状という事です。
しかし友人たちからの話によれば、現実では、冒頭のようにマスクもアルコール消毒液も店頭にない状態が続いているので、日本に帰省しているのなら、日本からマスクを持参して来た方がいいと忠告を受けています。
台湾国内に入国できる中国籍の人は現状かなり少ない状況のため、それよりも、密室空間になる飛行機や船の方がよっぽどマスクを必要とすると思うのですが、日本国内でもマスクが不足しているいま、マスクが無い人はどうやって飛行機に乗ったら良いのかと考えてしまいます。
台湾のマスク購入枚数制限の理由
台湾は旧正月でマスクの生産工場は生産がストップしていました。
そんななか発生した今回の新型コロナウイルスの蔓延を鑑み、台湾全土ではマスク不足が懸念されます。
そこで台湾政府は工場や商店の生産販売が通常に戻るまでの間、マスクの購入枚数制限に踏み切りました。
1月30日、台湾の最高機関である行政院と総統府は、マスクを徵用し、一律配布することを発表しました。
対象は医療用及び外科用マスクで、毎日400万枚のマスクを先に医療機関、公務使用に配布し、つづいてスーパー或いは衛生福利部指定の薬局・ドラッグストアなどの特定コーナーに出すという事です。
マスクの買い占めと転売者には罰則が設けられている台湾
公平交易委員会によると毎日人を派遣し検査するため、買い占め高値での転売が出来ないように仕組みになっているそうです。
もし違法行為があった場合には調査にかけられ、《公平法》第40条により、台湾ドル10万から5000万元の罰金が科されます。
これでも改善されない場合には、3年以下の刑が科されます。
これ以外にも、消費者間で問題が発生した際は1950番の専用ダイヤルに通報できるようにしています。
この台湾政府のフェアなやり方、私はなかなか好感が持てますが、あなたはどう思いますか?
台湾にある企業や学校に変化はあったのか
社内でのマスク着用を義務付け
台湾にある日系企業の社員さんのお話では、会社からの通達で、社内ではマスクの着用が義務付けられているそうです。(すべての会社ではありません。)
学校での対応
台湾にいるお友達から入ってくる情報によれば、台湾の大学では新学期を延期している所も出ているそうです。
今日現在まで、わが校ではそのような連絡は入って来ていません。
ですがこれまでに台湾政府から発表されている義務は科されるので、中国から戻った人や中国旅行へ行った人は14日間の自宅待機であるとか、マスクをつけるようにとか、細かく中国語で書かれた通知は来ています。
SARSの時も大変でしたけど、騒動がここまで長引かなかったような気がしています。
世界中のみんなの生活が一日も早くまたいつもの日々に戻れますように。
台湾ではマスクが買えるのか?(2020年3月25日追記)
今日現在もまだ台湾ではマスクおよびアルコール消毒液の入手が困難な状況が続いています。
私はアレルギー体質なのでマスクは日本に変える度に箱買いして台湾に持ってきていましたので、台湾で買った事はありません。
台湾で売っているマスクと言えば、以前は布製の黒いものや、唇がプリントされたものなどカラフルなものが主流でした。日本のように紙製の使い捨てマスクをしている人は、そんなに見かけるお国柄ではありませんでした。
今回台湾に戻ってから、数軒の薬局を周って見ましたが、どこも時間に並ばないと買えないという事でした。
台湾人と台湾の在留カードを所有している人はそれぞれIDカードがあるのですが、それを持って行かないとマスクは買えません。
マスクが買える日は曜日とIDカードの末尾の番号が一致する日に買えます。
例えば、カード番号の末尾が奇数の人は火・木・土に買う事ができ、偶数の人は月・水・金に買えるといったような感じです。(例で書いてます。)
ただし、決して、その曜日にその辺の薬局に行けば買えるというものではありません。
各薬局で販売できる枚数が決まっていて、販売時間は薬局毎に異なります。
朝10時からの所もあれば、夕方16時からの所もあります。
時間に行っても行列は必須で、並んだからといって必ず買えるわけではありません。
知り合いの会社員達は昼間仕事してるので買う時間がないと言って、従来の布製マスクを買ってました。
他の会社員は、前に買った在庫が家にまだあるから並ばないと言っています。
薬局に並んでもマスクが買えないので、先週ぐらいからネットで注文して買う方式も採用し出しましたが、まだ上手く運用できていないようで、試行錯誤が続いているようです。
さらにアルコール消毒液に関しては、以前は99元で75%アルコール消毒液がいつでも買えたのですが、今はお店の人に聞いても、いつ入荷されるかわからないという答えが返って来ます。
ときどきアルコール除菌シートや、携帯用の小さなアルコールが販売されているのもみかけますが、容量が少なく、割高です。
アルコール消毒液は、大学内やスーパー、パン屋さん、公共宿泊施設などに置いてありますので、必要な所に在庫を回している可能性があります。
新型コロナウイルスは今や世界全体の問題になっています。
取るべき対応や必要な物はどの国も同じで、在庫不足しているのは日本だけではないのです。
台湾の対策はもちろん素晴らしいですが、日本も民間レベルでなかなか頑張っていると思いませんか?
国民ひとりひとりの心がけで今日まで持ちこたえています。
どうか隣の芝生ばかり見て羨ましがることなく、もっと自分たちを信じて正しい行動を取って下さい。今が踏ん張りどころです。一緒にがんばりましょう!
台湾のマスクの現状(4月追記)
台湾政府が出す情報も他の国とあまり変わりなくて、実は毎日情報が錯綜しています。
今は世界中が緊急事態ですので、臨機応変にという事なのかも知れません。
そこで、正確にいつ施行されたのかが定かではありませんが、台湾では公共交通機関を利用する際は、マスクをつけていないと乗車できなくなりました。
また、違反すると罰金となっています。
いちばん早いニュースだと4月1日から、この法律が施行されるというニュースもありましたが、いろいろなニュースを見ても3日だったり、4日だったりと、バラバラです。
(※本サイトはニュースサイトではないので、正確な日付まで確認しない事としました。悪しからずご了承ください。)
台北交通局が出した台北市内のニュースとしては、この施行が4月3日からとなっていて、違反者は3000元から最高1万5000元の罰金が科せられます。日本円にしていくらかは3.8倍ぐらいしてみてください。
なぜこうなったか考えてみたのですが、恐らく2つの理由があると思います。
一つ目は、台湾では3月末から4月にかけて清明節という家族友人が集まる連休がありました。
この日は実家に帰ってお墓掃除する人が多いのです。
もうひとつに、台湾のマスクの生産が追い付いて来たという事もあるようです。
ご存じの方も多いでしょうが、台湾政府からヨーロッパや日本へマスクが寄与されています。
そうは言っても、この世界的危機は現在進行形で起きているため、台湾国内でのマスクの購入には、まだ制限がかかっています。
私のような外国人でも、台湾の居留資格を得ていて、健康保険への加入義務がある人は、枚数に制限があるものの、購入する事ができます。
さらに4月9日から、二カ月に一度30枚までであれば国外の家族にマスクを送る事が可能になりました。
ただこれ、マスクがいつでも買えるわけではないのと、郵送の費用もかかります。
また送れる家族は2親等以内までという規制があり、郵便局で発送前にいろいろチェックが入るようです。
もちろんこれに違反すれば罰金となります。
今のところ、私も家族もアレルギーや喘息があるので、たまたま家にマスクの買い置きがあります。
私自身、まだ台湾でマスクを買う事なく済んでいますし、実家に送る事もなく済んでいますが、必要であれば購入できるという安心感はありますね。
日本でもシャープさんにアイリスオーヤマさんなど、マスクの生産と販売を開始されているというニュースを見ています。
ぜひ日本国内での生産と国内消費が増える事を祈るばかりです。
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