わたくし、じつは1月から冬休みのため日本に一時帰国中で、新型コロナウイルスの連日のニュースは日本で見ています。
中国、台湾などが本格的に旧正月に入る前の1月中にこのニュースの第一報を聞いて、これは大変なことになったと直感しました。
近いうちにインドにその座を奪われると予想されてはいるものの、ご存じの通り、中国はいま現在、人口が最も多い国なのです。
その中国の方々に今年いちばん人気の旅行先に選ばれたのが日本でした。
ちなみに第二位はタイでした。
感染がはじまった状態で、大勢の方々が日本にお越しになる訳です。
彼らは家族親戚総出で出かけてくるでしょうし、せっかく来たのだからと、あちこちの観光地を巡る事は想像できます。
少し経ってから、習近平国家主席が中国の国民に国へ戻るようにと言って下さいましたが、そのタイミングが旧正月の大移動前だったらどんなに良かったかと思いました。
このブログは台湾の事を取り上げているブログです。
話題を台湾に変えましょう。
フィリピンに入国禁止された台湾国民
中国(中華民国)が主張する「ひとつの台湾」問題はいつも様々なところに影響を与えています。
今回、フィリピン政府が中国人を入国禁止にしたのですが、台湾も中国の一部とみなされ、入国拒否対象に加えられました。
台湾政府担当者は記者会見で、フィリピン政府に対し、誤った認識を正してもらうよう促していると回答しました。
ちなみに国の規模と人口が違うので単純な比較は出来ないと思いますが、現在発覚している台湾国内での感染者は18名に留まっています。 2月17日、感染者は22名になりました。
いかに日本に大勢の中国籍の方が来てくださったかがわかりますね……。
台湾ついにWHOへの参加を認められる
台湾はWHOから蚊帳の外だと当ブログでは連日、お伝えしてきました。
日本政府としても、台湾のWHOへの参加について強く支持して来たので、台湾政府から感謝されて来ました。
今回、新型コロナウイルスの件があったため、正式加入ではなく、あくまでも暫定的にではありますが、会議には参加できたようです。
ダイヤモンドプリンセスの件は台湾でも大きなニュースに
2月11日、フィリピンの問題を受けて台湾外交部(日本の外務省に相当)は記者会見を開いていたのですが、その際、ダイヤモンドプリンセスの件でも質問が上がっていました。
台湾国籍の人は二十数名乗船しているそうです。
さらに台湾国籍の方で乗船していた方の中から、発症された方が出てしまいました。
みなさんが快方に向かわれる事を祈るばかりです。
台湾にいる友人知人から日本を心配する声
日本の新型コロナウイルスのニュースは、台湾でもほぼ同時に報道されているようです。
台湾にいる友人知人から、新しいニュースが入るたびに連絡が来ます。
心配してくれているのはわかるのですが、だからといって一歩も外に出ず、家に引きこもるわけにもいかないので、困っています。
大学から問診票が送られてくる
学部と外国人を統括している2か所から問診票のような調査票が送られてきました。
これは在籍の生徒と、新入生のすべてに送られているもので、台湾政府の公布した内容にそったもので、内容はどちらもほぼ同じものでした。
- 国籍
- 体温
- 中国へ渡航したか
- 渡航していた場合、いつまで渡航していたか
- 台湾へ戻るのはいつか
- 体調はどうか
などに記入して送りました。
台湾の渡航禁止リストに加えられる
これまで友好関係を築いてきた日本と台湾でしたが、病の件ではやはり自国民の健康と安全を優先するのでしょう。
ひじょうに残念なことに、バレンタインデーの2月14日、チョコレートの事で浮かれている人がいる一方で、日本は台湾の渡航禁止リストに加えられていました。
第三級は警告で、不要な渡航は控えるよう台湾政府が発表している地域です。
第二級は警戒で、予防を強化するよう発表が出ています。
そして最後に第一級は、この三段階のうちではいちばん軽いのですが、台湾は新型コロナウイルスに対してはこのリストしか出していないので、リストに加えられたという事は、それなりの意味があると考えて良いでしょう。
台湾政府は日本への渡航に関して「現地の予防措置を遵守すること」としています。
私は個人的には、日本人ほど清潔好きで、衛生観念を持った国民はいないと信じているのですが、じっさい何人かの台湾人の知人から日本旅行を取り止めたと聞かされ、とても残念に思っています。
観光客は中国の方だけではないので、日本政府や経済界の方々に策を講じていただき、一刻も早く我々国民が安全・安心な暮らしが出来るようにしていただきたいと切に願います。
台湾の渡航注意リスト
最新更新日時 | 等級 | 国 |
---|---|---|
2020/02/11 | 第三級:警告 | 中華人民共和国、香港、マカオ |
2020/02/11 | 第二級:警戒 | シンガポール |
2020/02/14 | 第一級:注意 | 日本、タイ |
恐れていたことが現実に(2月17日追加)
2020年2月17日追加情報
台湾の中央流行疾情中心(日本の厚労省に該当の機関)は、新型コロナウイルスの検査実施対象者を以下に拡大しました。
(一)14日以内にシンガポール・タイ・日本を含む国か、またはそのすべての国への渡航歴がある者、或いは発熱或いは上気道に症状のある国外から来た者と接触した者、
その何れかで、且つ医師が新型コロナウイルス感染を疑う発熱や上気道に症状のあるケース。
(二)国外から入国した発熱及び呼吸器の症状がある集団と接触した者。
(三)「抗生物質を使用した治療を3日間行っても症状が改善せず、原因不明な肺炎の事案」、「集団的肺炎の事案」あるいは「医療従事者の肺炎のケース」。
簡単に言うと、我々日本人も中国人と同じように規制対象の扱いになったという事だと思います。
今後、台湾政府の注意等級が引き上げられるか、引き下げられるかは、まさに日本の対応にかかっていると思います。
渡航注意のレベルが2に引き上げられました(2月22日追記)
最新更新日時 | 等級 | 国 |
---|---|---|
2020/02/11 | 第三級:警告 | 中華人民共和国、香港、マカオ |
2020/02/22 | 第二級:警戒 | 日本、韓国、シンガポール |
2020/02/20 | 第一級:注意 | タイ |
最新の公表データとその見方はこちらからどうぞ
日本でもかかった事のないインフルエンザに台湾でかかりました。
それ以前と以後のウイルス対策を書いた記事はこちらです。