渡航検討中の皆さんへ新型コロナウイルスの規則と罰則そして台湾の現状

台湾安全情報

 

国外の動きが気になる方、台湾へ行こうか悩んでいる方に向け、今日は台湾の新型コロナウイルス(COVID-19;俗称「武漢肺炎」)に対する処置についてまとめました。

台湾政府公布の渡航注意勧告一覧(3月7日更新情報)

台湾のアラート(渡航注意)の表示の仕方なのですが、慣れないと少しわかりづらいです。

 

台湾の渡航注意勧告等級表の見方

私などは、第一級がいちばん深刻なような気がするのですが、実際はその逆で、第三級がいちばん危険という意味です。

 

等 級 意 味
第三級:警告(Warning) 不必要な渡航を避ける
第二級:警示(Alert) 防護対策を強化すること
第一級:注意(Watch) 現地での一般的な予防措置を勧める

 

台湾の渡航注意勧告一覧

 

また、当ブログで2月に掲載した渡航注意勧告ですが、以下の国々が追加されています。

 

  • 3月1日、第三級の地域に韓国、イラン、イタリアが追加されました。
  • 3月7日に、第二級の地域にフランス、ドイツ、スペインが追加されました。

 

日本とシンガポールはまだ第二級のままです。

表にまとめると以下のようになっています。

 

最新更新日時 等級
2020/03/01 第三級:警告(Warning) 中国、香港、マカオ、韓国、イラン、イタリア
2020/03/07 第二級:警示(Alert) 日本、シンガポール、フランス、ドイツ、スペイン
2020/02/11 第一級:注意(Watch) タイ

 

台湾の中央流行疫情指揮中心は1月25日の決議で、中国籍の者の入国禁止措置を行いました。

また中国、香港、マカオへの飛行機は一部を除き運航停止となっており、該当地域でトランジットを行った後台湾入りする者は、居家檢疫の対象となっています。

 

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台湾政府の渡航勧告一覧

國際旅遊疫情建議等級表

 

3月14日更新の隔離、検疫情報

3月14日中央流行疫情指揮中心(中央感染症指揮センター)から新しい情報が出ています。

 

日本はまだ第二級のままです。台湾人の方々の噂話レベルではありますが、日本人は綺麗好きなので、政府もなかなか第三級にまでは上げないのではないかと言われました。

 

ここが踏ん張りどころです。日本にいるみなさん、衛生習慣をどうぞ継続してください。台湾にいる我々日本人は、台湾の方々の期待を裏切らない為にも、日本にいた時と同じように衛生の概念を持って過ごしましょう。

 

台湾へ渡航予定の方、既に滞在中の方で、中国語に自信のない方は、どこよりも正確な日本台湾交流協会の情報を確認してください。

 

大人の事情により、日本と台湾の間には大使館がないため、日本台湾交流協会がその機関に相当する業務を行っています。

 

当ブログでは台湾の取組をいち日本人の視点からお伝えしています。ニュースサイトではありませんので、最新情報についてはご自身で 公益財団法人 日本台湾交流協会の内容をご確認ください。

 

最新情報 日本台湾交流協会「新型コロナウイルスに関する注意喚起(台湾当局による措置:欧州27カ国・ドバイからの旅客に対する在宅検疫義務等)」へのリンク

新型コロナウイルスに関する注意喚起(台湾当局による措置:欧州27カ国・ドバイからの旅客に対する在宅検疫義務等) 新着情報 | 公益財団法人日本台湾交流協会

 

台湾では隔離が行われています

中国本土へ行っていた台湾人はどうなるのでしょうか?

その他の渡航勧告リスト国へ行っていた台湾人や、外国人はどうしたら良いでしょうか?

 

台湾政府はウイルスを国内に入れない様、積極的に対策を行っています。

その対策の一環として、居家隔離、居家檢疫、自主健康管理の3つの規則を設けています。

違反者には高額の罰金が科せられます。

 

それでは、この3つがどのように異なるのか、見て行きましょう。

 

居家隔離と居家檢疫の違い

居家とは、住まいを意味します。

 

居家隔離は「住まいでの隔離」で、居家檢疫は「住まいでの検疫」という事が漢字からなんとなく読み取れますが、具体的に何をするのか違いがわかりませんよね。

 

それでは、私たちは、いったい何をすれば良いのでしょうか?

 

台湾政府によると、居家隔離と居家檢疫の対象は異なりますが、すべき事はどちらも同じという事です。

 

  • 居家隔離の対象者:感染が確認された者との接触者
  • 居家檢疫の対象者:中国、香港、マカオへの渡航歴がある者および、該当地域でトランジットを行った者。 第三級:警告(Warning)地域への渡航者。

 

居家隔離と居家檢疫対象者がすること

上でも書きましたが、居家隔離と居家檢疫は、対象者が異なるだけで、両者とも行う事は同じです。

 

1.家または住んでいる場所に留まる事

自宅隔離なので、外出禁止です。

公共交通機関も絶対に利用してはいけません。

 

2.毎日体温と健康状態と記録しなければなりません。

 

3.対象者、家族ともにまめな手洗いを実行します。

目と鼻と口を手で触らないこと!

 

4.その際、一人部屋を利用するのが好ましいです。

家族と1メートル以内の距離での接触を避け、同じテーブルで食事をしないで下さい。

 

ハグ、キス、性行為など、親しい人との接触も行わないで下さい。(と、お医者様が動画内で言っています。)

 

※もしどうしても同じ家具を共用しなければならない場合や、同じ浴室・洗面台を使用しなければならない場合には、漂白剤を用いた消毒水で毎日3回消毒してください。

 

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居家隔離と自主健康管理の違い

さきほどの自宅での隔離と検疫の他に、自主健康管理というものがあります。

これは日本人なら意味はわかりますが、どこまで自主管理すれば良いのか、さっぱりわかりませんよね。しかも違反すると高額な罰金を払わされます。

 

よく内容を理解しておく必要がありそうです。

 

私たち日本人は第二級:警示(Alert)の対象となっています。

 

第二級:警示(Alert)の国から来た人は台湾に入国してから

台湾衛生局が発行する「自主健康管理通知書」を受け取った人は、通知書を受け取ってから

どちらの場合も、入国から14日間は外出を控えなければなりません。

 

ただこれは自宅隔離や自宅検疫ではないので、マスクをつけ、咳エチケットを守れば外出する事が出来ます。それでも、人が多い公共の場所へ行く事は極力避けて欲しいと台湾政府はいっています。

 

個人的な感想ですが、これかなりグレーな規則ですね。

台湾居住者は必要最低限の日常生活に留めてください。マスクさえしてもらえれば普通に生活して大丈夫です。ともとれますが、それでは旅行者はどうしたら良いのでしょうか。台湾に二週間以上滞在する旅行者は少ないと思います。

 

政府は台湾の人にも、人の集まるところの出入りや、集会などへの参加を控えるようにと呼びかけています。そういった意味では、台湾人と同じ扱いのように思えるのですが、細かな文言がないのでさっぱりわかりません。

 

 

いずれにしても、「自主健康管理」対象の人は外出時のマスク装着に加え、以下を履行する義務があります。

1.朝晩毎日検温し、健康状態のチェック、さらには行動の記録を自身で行います。

2.もし発熱などの症状が現れた場合には、マスクをつけ医療機関で診断を受けてください。

 

台湾は感染者が出ると、その人との濃厚接触者を細かく調べますので、その際に1の記録がない場合、こっぴどく叱られるのではないかと推測します。

 

什麼是居家隔離及自主健康管理 衛生福利部疾病管制署

防疫大作戰 - 什麼是居家隔離及自主健康管理

 

居家隔離と居家檢疫、自主健康管理のまとめ

居家隔離と居家檢疫、自主健康管理の3つを表にまとめると以下のようになります。

 

種 別 対象者 制 限
居家隔離 陽性患者との接触者 14日間外出禁止
居家檢疫 中国、香港、マカオへの渡航歴がある者
および、該当地域でトランジットを行った者。
第三級:警告(Warning)地域への渡航者。
14日間外出禁止
自主健康管理 第二級:警示(Alert)の国から台湾へ入国する者。 14日間外出は控える

 

中国から帰国した台湾の男性が居家檢疫の規則に違反したとして、台湾ドル100万元(約380万円)の罰金を科せられました。

 

罰則は外国人であっても適用されますので、ご注意ください。

台湾ではデマを流した者へ厳しい罰則がある

台湾では政府の規則に従わず外出するなどした者に対して厳しい罰則が科せられますが、デマに関しても慎重になっていて、禁固最高3年間、罰金3百万が科せられます。

 

中国語があまりよくわからない場合でも、むやみやたらにネットに書いたり、言いふらしたりしないようにしましょう。デマを流したと認定されれば、1,000万円近くの罰金を支払う事になります。

 

私も細心の注意を払いたいと思います。

 

新型コロナウイルスに際して台湾へ渡航する場合の注意事項

大人の事情により、日本は台湾(中華民国)を国と認められない為、大使館がありません。

ですが日本台湾交流協会という、それに準じた機関があります。

 

その日本台湾交流協会、台北事務所からお知らせが届いています。

 

協会によると、日本から台湾に入国した日本人旅行者の中で、台北市内の観光地を訪れた際に高熱が発覚し、施設への入場を拒否され、医療機関を受診した事例が複数発生しているという事です。

 

このような場合、新型コロナウイルスの検査を受ける事となり、検査結果が出るまでのあいだ外出禁止となります。

 

しかしまだ結果が出ていない状況のため、入院とはならず、宿泊施設からは宿泊を断られるケースも発生したとの事です。

 

万が一陽性であった場合は、上に挙げたように隔離の対象となります。

 

旅行者の場合、台湾人とは扱いが異なるようで、自宅隔離にはならず、台湾の検疫施設に強制隔離されるとの事です。恐らくその自宅に該当する住まいがないからではと推測します。

 

なお、その場合、防疫のため隔離される場所は本人や家族にも非公開となるそうです。

どこかわからない秘密の場所に隔離されるという事ですね。

 

※新型コロナウイルスに関する一般的な質問や相談は日本台湾交流協会の代表電話に問い合わせが出来ます。

 

日本台湾交流協会からの注意喚起

新型コロナウイルスに関する注意喚起(台湾を訪問される或いは滞在中の邦人の皆様へ) 新着情報 | 公益財団法人日本台湾交流協会

台湾への避難や渡航は十分考えてから

台湾の対策を見ていると、台湾へしばらく避難しようと考える人も出てくるかも知れません。

 

私が宿泊している施設のスタッフさんは、新型コロナウイルスの騒動が起きてから他の国の宿泊客は減ったけど、逆に日本人は増えたと言葉を濁しながら話してくれました。

 

台湾国内の現状

日本国内でもみなさん緊張の日々を過ごされている事と思いますが、ここ台湾でも咳ひとつでもしようものなら、みんな逃げて行きます。

 

先週、大型スーパーのエスカレーターで水を一気飲みしたので蒸せました。

以前の台湾の人たちなら、隣で咳をしていようが、クシャミをしていようが、こちらを見る事もなく、それに関しては無反応なのが普通でした。

 

ですから私は新型コロナウイルスの事などうっかり忘れて反射的に大きく咳き込んだのですが、5~6m先にいた5名程の台湾の人たちが、それぞれ私の方を振り返ると、逃げ出していきました。

 

すでに5~6目m離れているのに、少しやり過ぎだと思いませんか?

 

台湾の人たちも、いまはそれぐらい敏感になっているという事です。

 

あなたが台湾に来たら、日本と同じように一歩外へ出たらクシャミや咳は我慢した方がいいでしょう。

 

トイレットペーパーなどの紙類はふつうに入手できますが、使い捨ての医療用マスクは、台湾の身分証がないと買えません。買えるのは布製のマスクだけです。それでもないよりはマシかも知れませんね。

 

またアルコール消毒液も品薄で入手困難です。台湾人でさえ、入荷待ちで行列を作っていると報道しています。病院の診察も並んで待たなければいけないようです。

 

台湾の方たちは日本に良いイメージを持ってくださっている方がたくさんいて、とても嬉しいのですが、それでもここは外国なのです。

 

当たり前の事ですが、ここでは台湾の法や規則が適用されます。

 

あなたが英語や中国語が堪能ではない場合、万が一病院で診察を受けるとしても大変な事となるでしょう。

 

台湾を訪問する際は、それらのリスクを考慮した上で行動してください。

 

私も台湾で病気にならないよう、十分気を付けたいと思います。

 

 

当サイトはニュースサイトではありません。台湾と日本について幅広く紹介しているサイトです。本記事は執筆当時のものです。状況は刻々と変化しています。最新情報は日本台湾交流協会のサイト、もしくは日本の外務省海外安全ホームページをご確認ください。

 

 

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