台湾一の人口密度を誇った頂溪地域で絵画鑑賞後はローカル夜市を満喫

台北ぶらりMRTの旅
楽華夜市(2015年10月30日撮影) Photo byマリアの台湾ダイアリー

さっそく、前回の記事からの続きを書きましょう。

まだ読んでない方は、頂溪~台北のお隣りデパート以外何でもある食い倒れの街を読んでくださいね。

 

 

永和の歴史を簡単にご紹介

 

※永和の歴史を簡単にご紹介しますが、興味ない方は次の記事から読んでくださいね。

 

頂溪は新北市永和という所にあります。

昨年の2019年には全線開通し、今年から正式運行を開始した新北環狀線をご存じの方も多いかもしれません。この線は台湾MRTの外を日本の山手線のように囲んでしまおうという計画で作られたものです。

 

新北環狀線が開通した事で新北市中和区がまた便利になったのですが、この中和区という地域がものすごく広いので、場所によっては、車やバイクがないとまだまだ不便な地域でもあります。

 

今回ご紹介する永和 yǒng hé というエリアは、1960年10月に中和から正式に独立した小さな地域です。

 

永和 yǒng hé は頂溪駅と永和市場駅の方まで広がっています。

ただし永和の大半の地域は頂溪駅の方に広がっていて、中正橋をひとつ渡れば台北の主要な所へ行けるのもあり、とても便利な場所にあります。

 

そういった事も影響し、永和の不動産価格は年々高騰しています。

 

さて、台湾には原住民が住んでいた事を皆さんご存じでしょうか。

中和、永和を含む台湾盆地南側にも、もともと原住民が住んでいました。

 

1641年になるとオランダがスペインを破り台湾北部に進駐します。それから、1661年には鄭成功氏がオランダ人を駆逐した、明鄭時代がはじまります。

 

その後もこの辺りには清軍がやって来て明鄭を破り、今度は日本人が統治したかと思ったら、第二次世界大戦の後で日本人の多くが台湾を去り、変わって中国共産党とやりあっていた国民党が中華民国(台湾の正式名称)をひっさげてこの地域にも入って来て、今に至ります。

 

そういった訳で、この一帯も古くから開拓された歴史ある場所だといわれています。

更に、遥か昔から様々な戦いがあったのでしょう。

 

地図もナビも見ずに少し裏の方へ行くと、簡単に迷子になります。

外から敵が入って来ないよう、わざと迷路のように道を作ったという話です。

 

また、中和から永和が独立した経緯ですが、1957年にはこの辺りに村が8つもでき、人口は24,983人にも増え、区画をわける計画が持ち上がりました。

 

ですが、なかなかすんなりとは決まらなかったそうです。

さらに境界線についても意見が分かれ、1960年10月にようやく今の区画に決定しました。

 

2015年のデータでは、永和の面積は たった5.7138km2と狭いのに対し、人口39,450人と、それまで人口密度ナンバーワン地区でした。

 

台北市内へのアクセスが良いので不動産価格が高騰し、いまは板橋区などの方に人口が流出し、ここ数年で残念ながら人口密度ナンバーワンではなくなってしまいましたが、もともと人が多い地域ですから、活気は今もさほど変わりません。

 

 

楊三郎美術館のアトリエや中庭で時空を超えた旅に出よう

 

世界豆漿大王で腹ごしらえしたあなたは、ぜひ近くの楊三郎美術館に足を運んでください。

西洋画科楊三郎氏の邸宅が美術館として開放されています。

 

楊三郎氏は幼い頃、日本人画家の絵を見て感動し、画家を志し、そして早期に日本とフランスに絵を学ぶため留学した人で、台湾の油絵会の第一人者なのだそうです。

 

美術館に行くと氏の絵画(油彩画)が見られるだけでなく、併設の西洋風の素敵なカフェや中庭でコーヒーやお食事などをいただく事が出来ます。

 

時間があれば古跡に指定された別荘(生家の一部)や、実際に楊三郎さんが他の絵画の巨匠たちと時間を共にしたり、製作に使用した素敵なアトリエも見せていただいてください。

 

私は絵画の前に立った時には、その場所に行ったように気分になり、別荘やアトリエではその時代に入り込んだような、時空を超えた素敵な体験をさせていただきました。

 

楊三郎美術館入り口
Photo byマリアの台湾ダイアリー

 

楊三郎美術館
住所:新北市永和區博愛街7號(頂溪駅1番出口から徒歩5分)
電話:02 2927 0077
開館時間:水曜~日曜日 11:00–17:00
休館日:月曜・火曜

※金曜・土曜 17:00ー21:00のお食事は要予約

 

入場料
大人 NT100
優待券、団体券、正規学生、65歳以上、障害をお持ちの方及び付き添いの方1名 NT50

楊三郎美術館

 

地元台湾人でにぎわう楽華夜市でローカルフードを堪能しよう

 

さて、今度は、先ほどまでの静けさと打って変わって、地元の人たちでにぎわう場所へ行きましょう。

 

私が台湾でいちばん思い入れのある夜市は、この楽華夜市 (樂華夜市 lè huá yè shì)です。

ここは私が台湾ではじめて自分で部屋を借りて住んだ家から直線で7分の所にあったのです。

 

私は東京人なので、賑やかなのが大好きです。

 

昼間は語学学校に通っていたのでまだ良かったのですが、夜になってなんだか急に一人になって、寂しくて眠れない時は、かならずこの夜市まで来ていました。

 

夜の23時にもなると、さすがに夜市までの途中の道は暗いのですが、夜市の看板の前まで来ると、煌々と明かりがついていて、通りには人がいるので、ほっとしたものです。

 

買うものは特にないのですが、何か面白い物や新しい物はないかと、洋服屋さんや金興發生活百貨 永和門市のような雑貨屋さんを見て回っていると、段々気分が晴れてきて、また家に帰って眠る事が出来ました。

 

それでは私が良く通ったお店や、気になるお店などご紹介しますね。

 

まず、楽華夜市の場所ですが、頂溪駅の2番出口から歩いて10分ぐらいの所にあります。

 

世界豆漿大王や、楊三郎美術館へ行った後でしたら、まず一旦駅に戻り、地下を通って2番から出ると良いと思います。

 

大きな看板を入ってすぐ右手に、私のお気に入りの大きな洋服屋さんがあります。

 

大きな間口で二階まであるので、すぐにわかると思います。

一階には短パンやシャツなどがありますが、二階に上がると、なかなかお洒落な服も見つかりますよ。

 

私の思い出話をすると、当初秋には日本に帰るつもりで来ていたのですが、語学学校をもう半年延長する事にして、なのにこの年の冬は異常気象で、台湾人もびっくりの寒さだったので、このお店で慌てて服を買って一冬を越しました。

 

買ったのは下に着られるTシャツや部屋着類が多かったのですが、1着だけウエストが絞れるロング丈のデニムをちょっとだけ奮発して買いました。とってもフェミニンでお洒落で、気に入っているので、日本に帰国する時も持って帰る予定です。

ADD流行服飾賣場
住所:新北市永和區永平路6號
営業時間:14:00–00:00

 

台湾に来たばかりの頃、私は台湾の牡蠣オムレツにものすごくはまっていて食べまくりました。その反動で今はあまり食べなくなってしまったのですが、、、。

この頃も、なぜだか寝る前にどうしても食べたくなって、ひとりで夜市まで行って、蚵仔煎 (ウアゼン)を食べて帰った事があります。

 

蚵仔煎を売っているお店はいくつかありますが、夜市の看板が出ている方から入って、手前左側のお店の物を食べた事があって、私はそこが好きです。

樂華許家蚵仔煎
住所:新北市永和區
営業時間:17:00–01:30(火曜定休)

 

夜市をどんどん進んでいくと二股にわかれるのですが、右側に夏季限定で台湾風かき氷を売っているお店もあります。

 

1杯たったの60元で、お椀に自分で好きなトッピングを好きなだけ盛り付けたら、店員さんに渡すと上からかき氷を山ほどのせてくれて、その上にさらにシロップ(黒糖と思われる)をかけてくれます。

 

この手のかき氷は台湾中どこでもあるので珍しくはないと思うのですが、他所の所は3種類とか4種類と、トッピングの数に限りがあります。しかも価格は80元ぐらいします。

 

このお店は、私が通い出した2015年から5年経った今でも変わらずの60元で、しかもトッピングの種類に制限はありません。お皿にのせられるだけ載せてなんOKです!

 

この夜市にも今風のおしゃれかき氷屋さんはありますが、この60元のかき氷屋さんは右側の一軒しかないので、くまなく見て行けば見つけられます。

 

真夏の暑い日に食べると、また格別です。

 

お店の人にトッピングが入ったお椀を渡すとき、内用 nèi yòng か外帶 wài dài か聞かれますが、その場で食べる内用が断然おすすめです。

 

お店で使える中国語

イートイン:内用 nèi yòng
テイクアウト:外帶 wài dài

 

この大きさ、写真で伝わりますでしょうか?

1人で食べたら、それだけでかなりお腹いっぱいになるので、ふたりでシェアがおすすめです。

そのままだと冰の下が見えないので、上の氷を小皿に少しわけたのが手間のかき氷で、まだ手をつけていない状態が奥のかき氷です。

楽華夜市の夏季限定かき氷屋さん
Photo byマリアの台湾ダイアリー

 

トッピングはカットスイカ、カットマンゴー、お芋や小豆の煮たものや仙草ゼリーをはじめとした、いろいろなゼリー、もちもちした白玉など、数え切れないほどの中から、好きなだけ選べます。

 

今年もまたお友達と行ったのですが、コロナの事もあるので、念の為、二人でひとつのお皿のものを食べずに、もうひとつお椀とスプーンをもらって食べました。

 

半分にわけてから、写真を撮るので結構たべて、まだこの量です。

しかもトッピングを山ほど入れたのに、これでたったの60元は感激です。

楽華夜市のかき氷トッピング例
Photo byマリアの台湾ダイアリー

 

燒愛玉
住所:新北市永和區永平路142號
営業時間:書いてないですが他のお店と同じだと思います。

 

夜市の奥の方、右側に店舗を構えていない臭豆腐と油飯を売っているお店があります。

屋台風のお店で、作っている後ろにシルバーのテーブルがいくつも並べられているので、すぐにわかると思います。

 

私の好きな臭豆腐屋さんは別の夜市にあるのですが、臭豆腐が食べたいと思った人は、ここのもなかなかいけますので、おすすめです。

臭豆腐
Photo byマリアの台湾ダイアリー

 

食べ進めるとこんな感じです。

 

郭記麻辣臭豆腐
住所:新北市永和區永平路180巷
営業時間:17:00–01:00

 

その屋台の右後方に、行列ができる屋台が出ている事があるのですが、それはタイ風サラダのお店です。もう毎回びっくりするぐらい並んでます。

 

私は台湾料理が食べたいので並んだ事はありませんが、他所の国の料理が食べたい台湾人はめっちゃ並びますので、興味ある方は並んでみてください!

官記純檸檬泰式涼拌木瓜
住所:新北市永和區永平路180巷1號
営業時間:17:00~23:30 (日曜休み)

 

他にもいろいろご紹介したいお店がありますが、なにしろ店舗数が多過ぎて書ききれないので、また、もし新しい発見があれば書きたいと思います。

 

味に関する感覚はひとそれぞれで、好みも違いますので、ここに紹介した以外にも、ぜひあなたの好きなお店を見つけてくださいね。

 

それから、夜市ではお手洗いを探すのはおそらく難しいので、店舗型のお店を利用する際にお手洗いの有無を聞いた上でお借りするか、夜市の奥にあるPOYA(個室がひとつしかないので場合によっては並びます)、もしくは夜市の外のコンビニ等で借りるなど、ぜひ工夫して楽しんでくださいね。

 

また、注意事項としては、こちらの夜市は人が多い上に、オートバイが頻繁に行き交いますので、注意して歩いてください。ゴミ箱が道路の真ん中に何か所か設置されていますので、ゴミはそちらに捨てるようにすると、手も空いて楽ですよ。

 

楽華夜市
住所:新北市永和區永平路(頂溪駅2番出口から徒歩10分)

 

まだ頂溪の魅力を伝えきれないので、またまたつづきます。

 

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